中国に点心がいつから始まったのかいくつかの飲食史の原書を調べてみても確実な年代が出てきません。ただ私も元旅行業の端くれ、数多くの伝説、歴史物小説から推測して、2500年前の春秋戦国時代の庶民生活の中で北方の｢(シャウツウ)｣または南方の｢小食(しょうせっ)｣からしだいに新しい流れが生まれ、今日の飲茶スタイルの点心になったと考えられます。｢点心｣の名前が生まれた言われは数々ありますが、物語として秦始皇帝が万里の長城を造るとき、数多くの人夫が駆り出され、そのときの愛妻弁当が｢点心といわれ、意味は中国語の｢心点｣(心をこもった数々)からきたわけです。唐の時代になりますと、朝の｢小食｣を｢早点｣、ヒルの場合｢午点｣、夜の場合｢晩点｣と食事の前か後に食べるアプタイザーかデザートという感覚で食べるようになった。現在では、世界各地に華僑が点心文化を広め、広東語発音の｢点心｣が英語の辞書で(DIM SUM)で出ております。　ご存知のように中華料理は八大系統があり、｢点心｣は四大種類に分けられます。まずは｢北京風点心｣、次に｢維揚風点心｣、｢四川風点心｣、｢広東･香港風点心｣とあります。しかし、飲茶(やむちゃ)点心というものは広東省地域の飲茶文化から生まれたものです。
	北京は中国の金、元、明、清と四つの時代の首都であり、宮廷点心を代表されるものは、かの西太后がよく行かれた｢方膳飯荘｣、弊社の｢花巻｣が代表的な素マンジュウ、ほかに｢千層糯｣などのケーキ、｢小包酥餅｣などのクッキー類など、つくりが綺麗かつ精巧が特徴です。民間の庶民的な点心は主にお腹がいっぱいになるものが多い。日本で言う｢焼き餃子｣とか｢水餃子｣の原点はここであります。あとは以前、弊社で発売されていた｢餡餅｣(ハンバーガーの中国版)も北京点心の代表的ものです。また、同地域の天津市の名物｢狗不理包子｣(ミニ肉まん)もかなり有名です。ちなみに今ではすっかり中華デザートの定番となった杏仁豆腐も北京点心に属する。
	この地域は上海、揚州、蘇州、杭州一帯を指す。中国最大の商都が中心なので、外国の文化にいち早く接触したため、伝統的な点心技術に加え、西欧のクッキ製造の影響もかなり大きい。一番有名なものは弊社の商品にもあります｢スープ入りショーロンポウ(小籠包)｣。後は弊社で発売するしている｢素菜包｣(上海野菜マン)を代表として｢パウズ(包子)｣がいろいろなアンを入れたまんじゅうがあります。あとは｢肉ワンタン｣、｢鍋餅｣などなど数多くの点心があります。
	視線は中国の内陸部にあり、自然環境の良さから、ものが非常に豊富であります。｢天府之国｣と称されています。代表とされている点心はもち米を使うものが多い。デザート類の｢湯丸｣、など。弊社の商品｢珍珠丸子｣など肉団子類。
	点心は広東人だけのものではないが、飲茶スタイルの点心の元祖はやはりここです。使う材料は高級なもののフカヒレ、ツバメの巣、アワビ、ロブスターなどから、日本なら捨てるようなアヒルの足、鳥の足、豚の皮、牛のモツなどゲテモノまで、ありとあらゆる原材料を駆使して1千種類以上の点心が創作された。代表的なものは｢蝦餃(エビぎょうざ)｣、｢焼売｣(カニ、エビ、牛肉、ホタテ、しいたけなどなど)、｢粉菓｣(潮州風蒸し餃子、ニラ入り蒸し餃子など)、各種造形お菓子、チャーシューマン、桃あんまん、ユバ巻、フカヒレ餃子があります。香港に行きますと、さらに欧風お菓子の影響で、各種の中華蒸しカステラ、プデイン、クッキが流行り、日常生活の中に浸透するようになりました。